東京農業大学 多摩源流大学  【農村と大学の連携】


山梨県小菅村の多摩川源流を大学と地域が協力して源流域の自然保全活動と教育活動を展開

多摩川源流大学は大学生たちに生きた学びの場を提供しようと、東京農業大学と山梨県小菅村が協力して村全体をフィールドに大学の講義として実習を行う取り組です。 廃校になった小学校を「源流大学」として再生し多摩川上流域・源流域の自然や文化について、多様な専門分野の学生による体験教育(農環境教育)をしています。

◆組織名:東京農業大学 多摩源流大学

◆活動地域:山梨県小菅村

◆農山漁村側パートナー
 NPO法人 多摩源流こすげ
 小菅村


◆活動の概要(目的、経緯、活動内容等)
 
 多摩川源流大学は大学生たちに生きた学びの場を提供しようと、東京農業大学と山梨県小菅村が協力して村全体をフィールドに大学の講義として実習を行う取り組です。
山梨県小菅村はいわゆる源流域であり、生業そのものが学生にとって生きた教科書となっています。また、それらを大学の先生からだけではなく地元に住む住民を講師に認定し指導してもらうことでより地域に密接した課題や知恵を学ぶことができます。このように生活に根付いた農林業を都市部の学生が体験しに来ることで、農山村と都市部を結ぶ人材を育成するだけではなく、地域を元気にし、それが流域全体や他流域などへ様々な形で広がっていく活動を行っています。
 多摩川上流域・源流域の自然や文化について、多様な専門分野の学生による体験教育(農環境教育)を展開し、存続の危機にある源流域の再生を進めようとすることを主な目的に、中・下流域や他の流域などとも連携し活動を行っています。
廃校になった小学校を「源流大学」として再生し、ここを拠点に、地域(小菅村)全体をフィールドとし、自然や文化、農林業等のさまざまな作業を体験することで技術の体得を図る。さらに源流域での実習のみならず、下流域での活動に参加する「流域活動」を実施したことで、鬼怒川など他流域の活動にまで連携が広がっており、これらの活動の結果、有志や一般の市民等を合わせ、1,000人以上の人々が小菅村を訪れています。
 NPO法人多摩源流こすげ、小菅村、多摩川源流大学は公益財団法人イオン財団が主催する第2回生物多様性日本アワードにおいて「山梨県小菅村における多摩川源流大学を中心とした源流域の自然保全活動と教育活動」が高く評価され優秀賞を受賞しました。2011年10月21日には品川プリンスホテルにて授賞式に参加し、活動の報告をしました。

◆今後の予定
 今後は小菅村での実習を中心にしつつ、流域活動で訪れる地域を増やし他流域の文化や技術を学生達に学んでほしいと考えている(福島県鮫川村、岩手県一関市など)また、一般の人々や他大学との交流なども視野に入れて活動していきたい。