第1回(平成15年度)オーライ!ニッポン大賞
全体の講評


オーライ!ニッポン大賞


〈全体の講評〉

 今年度は本表彰事業の初年度です。それだけに国民各位の関心の度合いに幾分の不安がございましたが、全国各地から160件もの多数の応募がありました。応募地域は北海道から沖縄にまでおよんでいます。既に優良な活動をされて他の地域の参考となっている地区からの応募も多数ありました。また、NPOや民間団体の応募も多くありました。応募の件数の多さと、その全国的な広がりは、都市からの農村への働きかけによる都市と農山漁村の共生・対流が全国的に推進されている状況を確証するものです。
 審査委員会における審査基準(*)は7つです。それをもとに、専門を異にする各委員が熱心に議論をし、様々な角度から評価を行いました。特に「都市と農山漁村が行き来している取り組みであること」、「地域に刺激や影響を与えていること」、「長年にわたり活動を継続していること」、「都市と農山漁村のお互いの住民が元気になるような取り組みであること」、「他の地域の参考となる取り組みであること」などの点を重視しました。全体として言えるのは、どの取り組みも優れたものだということです。それだけに、160件もの応募の中からオーライ!ニッポン大賞6件を選ぶのは実に至難の作業でした。さらに、グランプリの決定にあたっては、受け入れ側(農村)の取り組みである飯田市と、人を送り出す側(都市)の取り組みである武蔵野市教育委員会とが、最後まで優劣を競いました。最終的に、飯田市が周辺の町村、民間団体等を巻き込んで第3セクター組織まで立ち上げた点が高く評価され、初年度のグランプリに選ばれました。武蔵野市教育委員会のセカンドスクールは、グランプリこそ逃がしましたが、全国に先駆けた取り組みとして、このような取り組みが全国の小・中学校に広がれば、子供たちの輝きが増すことは確実だと見込まれ、準グランプリに相当するという好評価を得たことを申し添えます。

(*)オーライ!ニッポン大賞 審査基準
 ア 農山漁村地域を舞台とした新たなライフスタイルの提案、
   普及に関する取り組みであること。
 イ 地域の個性を生かした取り組みであること。
 ウ 農山漁村地域を活性化する効果があること。
 エ 都市側、農山漁村側双方の住民の参加を促進する取り組みであること。
 オ 長期的な取り組みの実績があること。
 カ 効果が持続して発現すると見込まれること。
 キ 他の地域における応用性に富んでいること。


ライフスタイル賞


〈全体の講評〉

 ライフスタイル賞は、Iターン等により農山漁村において個性的で魅力的な新しいライフスタイルを実践している方について、広くその生き方を紹介し、今後農山漁村に住んでみたい、行ってみたいと思う方々への参考としてもらうことを目的としています。
 審査委員会では、4つの審査基準(*)をもとに、各委員の視点から様々な角度で審議を行いましたが、特に「地域に密着して活動していること」、「地域に刺激を与え波及効果を生んでいること」、「外部へのアピール力があり、やってみたいと思う人たちの参考になるようなこと」、「みんなが憧れる生き方を創造していること」などという点に着目しライフスタイル賞を選定しました。
 23件の応募の中から6件を選定するには各々ライフスタイルの独自性をどう評価するかが課題であり、大変苦労しました。

(*)ライフスタイル賞 審査基準
 ア 農山漁村を舞台とした新たなライフスタイルを実践していること。
 イ 個性的で魅力のある活動であること。
 ウ 新たなライフスタイルの実践に継続性があること。
 エ 新たなライフスタイルが他の人の参考となるものであること。