第2回(平成16年度)オーライ!ニッポン大賞
ライフスタイル賞


徳永巧 岡山県久世町 (居住年数25年)


 大学卒業後、生まれ故郷に帰郷。その後自由な生活がしたいと、努めていた役場を退職し、専門技術である環境技術系のコンサルタントを開業。仕事を通じて野生生物保護やビオトープ再生、茅葺き家屋や歴史遺産の保存等英国のグラウンドワークトラストを参考に、地域のリーダーに呼びかけ「遺産研究会」を立ち上げ、自然や歴史資源、古民家等を活用した農村観光やグリーン・ツーリズムを推進している。
  また、農業法人を設立したり、田舎の因習や閉鎖的な考えを打破すべく、「自然と共生」をテーマに都市農村交流や他地域農村との交流を推進している点が評価された。



赤間真理子 福島県保原町 (居住年数14年)


 平成元年、美しい自然に魅せられて東京から家族全員で移り住み、編集プロダクション㈱草原社の創業者として編集業務に携わる一方、平成16年1月にかつて地元の特産だった桑製品の専門店を開店。
  移住後、毎年、都市住民を対象に「くだものの里ツアー」や都会のアーチストを地元に呼び「ふれ合いコンサート」等を展開、地域においても編集のキャリアを活かし地元広報誌やイベントちらしの作成等のアドバイザー活動するなど、地域に溶け込み田舎と都市を結ぶ架け橋となる活動を実施している点が評価された。



野村良子 秋田県能代市 (居住年数27年)


 結婚を期に当地に移り住み、農業に従事する傍ら、築50年の古民家を改修し農家レストラン・民宿の開業し、ここを拠点に特産品「桧山そば」や農作業体験等を提供している。また能代市桧山地区の自然や文化を活用したグリーン・ツーリズム活動を実践するため、7人で「桧山グリーン・ツーリズム推進協議会」を設立し、会長に就任するなど、地域のグリーン・ツーリズムに積極的に取組み実践している点が評価された。



新谷哲雄 山口県菊川町 (居住年数10年)


 平成7年、阪神淡路大震災を契機に、かねてから考えていた田舎暮らしを実践するため、妻の故郷である菊川町へ移住。「NPO法人歌野の自然とふれあう会」を立ち上げ、大学工学部との共同作業により解体される築100年以上の茅葺き民家の再生保全に取組み、そこを「歌野清流庵」と名付けイベント等を通じて地産地消や農業体験による交流活動を展開。移住10年の短期で地域に溶け込み今後の活動の広がりに期待がもてる点が評価された。



進士徹  福島県鮫川村 (居住年数16年)


 昭和63年31歳の時に、わが子に安心・安全な農作物を食べさせたいとの願いから、静岡県より移住し家族4人で山村生活をゼロからスタート。ねむの木学園の経験を生かし山村留学や自然体験学校、あぶくまエヌエスネットなどを設立。自然体験を通しながら農山村の魅力を子どもから大人まで広げる交流活動を展開している。活動の幅に広がりもあり、地元住民、首都圏の若者と連携を図るなど「人を巻き込む力」がすばらしい点が評価された。



青木三郎  沖縄県石垣市 (居住年数6年)


 これまでダイビングを通じて石垣島に度々訪れ、石垣島の海や自然、食、人々に魅了され、定年を期に60年住み慣れた埼玉県所沢市から移住。自家製野菜を使用しながら農家民宿を経営し、パッションフルーツの栽培、趣味の陶芸は築窯するまでに至る。また地区の行事には積極的に参加するなど地域に溶け込んだ新しいライフスタイルを実践している点は大変魅力的であり、これからの高齢化社会での生き方として参考になる点が評価された。