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| 連携事業の概要 |
| ○ 市は平成11年から「ドジョウ振興事業」を進めている。平成15年にドジョウを水田に放す無農薬、無化学肥料有機質肥料(ボカシ)を使った無農薬米の栽培が始まり、平成16年に栽培農家と酒造メーカーとの連携で無農薬米を使った日本酒が開発された。今後ドジョウの観光資源としての活用、ドジョウ振興による地域の活性化などを進めていく。 |
| 農業と連携を図っている工業の概要 |
| ○ 酒造メーカーは古くから地元で開業している造り酒屋であり、進出企業ではない。 ○ 従業員常雇8人、季節7人。販売額1億3千万円程度。 ○ 精米機を所有して自家で精米しており優秀な杜氏がいるなど、日本酒の生産技術に優れている。産業技術センターや醸造研究所などの公設試験も利用して技術の向上や新製品の開発につとめている。 ○ 日本酒の販売額は減少しており、新製品の開発や海外市場の開拓などを行ってきた。 ドジョウを養殖した水田で収穫した無農薬米を使用することで、特産品ブランドとしてのイメージが高いと考えた。 ○ 酒米の栽培は本来中山間地が適しており、平地の米は必ずしも良くない。今回は杜氏の努力などにより良い酒が造れた。営農組合と連携してドジョウ米の安定的な供給を求めたい。契約栽培の形を取り、普通米より高値で買い上げている。 ○ 現在はドジョウ米を使った製品は出荷量の1%程度である。生産の拡大は販売ルートの開拓など市場を拡大できるかにかかっている。 |
| 地域農業の概要 |
| ○ ドジョウは安来では古くから養殖を試みては失敗してきた歴史がある。 ○ 水田へのドジョウ放流は、ドジョウ養殖による収益と無農薬米による高価格化と一石二鳥を期待したが、実際にはドジョウの収穫による商品化が容易でなく、反面米の収量は低下し、収益性は良くない。 ○ 水田転用のドジョウ養殖池と無農薬米栽培田と分けた方が農家にとっては有利であるが、市と酒造メーカーの要請に応じて継続しているのが実情である。ドジョウ放流で無農薬のイメージが高まる効果はある。子どもたちを招いた放流イベントなどでPR効果もあると感じている。 ○ 営農組合は240戸、200ha。うち水稲105ha、大豆95ha。水稲のうちドジョウ米は6.4haでうち酒米は36a程度である。 ○ 営農組合は生産法人に移行する予定である。その際には、ドジョウ商品の開発と販売を自らの手でできる。酒米を農家主導で栽培して酒造メーカーに商品生産を委託するなど、農業の側が主導権を握っていろいろなことができるのではないかと考えている。 |
| 行政の対応 |
| ○ ドジョウ振興事業のねらいは ①ドジョウ養殖確立による農家の収益源の確保 ②転作田・休耕田の有効活用(これを安来市のドジョウ養殖の特徴と考えて重視している) ③ドジョウ料理、ドジョウ関連商品など観光資源の開発 ④ドジョウ振興事業による地域の活性化 ○ 平成11年に生産者、JA、飲食店、他産業者の参加で「どじょうのまち振興協議会」を設立し、先進地調査や試験養殖を重ね養殖技術の向上に努めた。その後、平成15年に本格的なドジョウ養殖体制に移行し、市の機関である「やすぎどじょう研究所」、生産者による「やすぎどじょう生産組合」を設立し、稚魚生産から販売まで事業展開している。 |
![]() 【安来市のどじょう振興事業推進体制】 |
| 課題と今後の農業の進め方 |
| [工業] ○ 三等米の酒米を使い酒造技術で良い酒を造っているが、米の品質が落ちると純米酒、吟醸酒を名乗れなくなる可能性がある。 ○ 買い上げ価格を高めに設定しているため、製品価格も割高となっている。 ○ 機械化を進めれば生産コストは圧縮できるがその手法を取るつもりはない。 ○ 委託栽培を広げて生産量を増やすことは可能だが、市場開拓の状況による。 ○ 日本酒を使った梅酒も開発している。近隣に梅栽培農家がないため鳥取県産の梅を使っている。日本酒商品も多様化していることから、米以外にも地元農産品との連携が広がる可能性はある。 [農業] ○ 無農薬米の反あたり収量は普通栽培の8割程度。ドジョウを使うとさらにその3/4程度である。除草、除虫対策にならず周辺の水稲農家にも影響がある。ドジョウの脱走防止に水田を掘り下げるなどの対策も必要となっている。 ○ ドジョウの収穫量は放流稚魚の5〜6%程度。稚魚代の回収がやっとできるようになったという段階。 ○ 生産組合化によって商品化など事業展開の可能性はあるが、その人材をどう確保するか。農業後継者がいないのは当地でも同様である。 [行政] ○ 「ドジョウで栽培した無農薬米」がほしい酒造メーカーと「ドジョウ栽培にメリットが少ない」栽培農家との調整。 ○ 観光産業での活用、幅広い商品開発など「安来のドジョウ」の価値を高め、農家の意欲を高める支援策。 ○ アンテナショップでの販売促進など市場開拓支援。 |
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| ヒアリング対象 |
| ○ 島根県安来市 ○ 吉田酒造株式会社 ○ 宇賀荘地区営農組合 |
