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| 連携事業の概要 |
| ○ 平成15年に愛知県から農工団地に移転してきた食品メーカー(胡麻製品)が、地元産の胡麻を使用する意向を示し地元農家が試験的に栽培を行った。行政も支援を行いながら平成19年度には試験栽培を拡大し、農工連携による商品化の可能性を検討する。 |
| 農業と連携を図っている工業の概要 |
| ○ 煎り胡麻等を製造し、一次加工品として調味料や和菓子のメーカーに卸している。 ○ 従業員12人、年商2億5千万円程度。 ○ 取引先は愛知県時代からのものが多い。長野県内の唐辛子メーカーなどから国内産原料使用の強い要請があった。輸入原料との価格差は10倍以上に達するが、生産量の2〜3%程度は国内産原料を使用した製品への需要があると判断した。 ○ 中国で一次加工した胡麻原料を使っていたが、現在は価格が安い南米、アフリカ産の輸入原料を使用している。大供給地であるボリビア産胡麻種子から残留農薬が検出され、食品衛生法違反で摘発された事例もあり、食品メーカー、消費者の間で国内産胡麻への関心は高まっており、問い合わせも増えている。 ○ 国内産胡麻の商品化には10t/年以上の原料胡麻の供給が必要とみている。 |
| 地域農業の概要 |
○ 胡麻はかつては自家消費用に多くの農家が栽培していたが、現在はほとんど行われていない。農家にも行政にもノウハウがほとんどないのが現状である。 ○ 試験栽培として農家有志数軒が取り組んだ。夏期の除草以外は軽作業であり、土日農業や高齢者の手作業として栽培できる。播種、収穫などは今年は手作業で行ったが、汎用機を使った機械化も可能とみられる。 ○ 適切な農薬が不明で、病害、虫害が発生した。農業指導の側でも栽培指針を持っていない。連作障害があり同一畑での栽培は5年に一度程度。水害に弱い作物でもある。 ○ 収量は黒胡麻で70㎏/反程度。ノウハウが得られれば他地域の事例から100㎏程度は可能か。10t/年の需要に対応するには10haを超える栽培面積が必要となる。 |
| 行政の対応 |
| ○ 駒ヶ根市の工業立地は中京圏との時間距離の短縮に伴って現時点では好調。農工団地3ヵ所がほぼ完売状態で労働力の不足さえ懸念される状況である。 ○ 好調な企業立地を起点として、農業、工業、観光が連携する地域資源を活用した地域振興に結びつけたい。農家による胡麻栽培と進出企業による商品化はモデルケースとして積極的に支援したい。 ○ 胡麻栽培は農業経営組織化のてことして生産法人化も視野に入れる。遊休農地の活用や高齢者の生きがい創出としての効果も重視。 ○ 開花期には観光資源としても活用、胡麻商品の開発や関連するサービス業など多方面への波及効果を期待している。 ○ 具体的には行政が参加する営農センターで議論、来年度は試験的な委託栽培を行う予定である。 ○ 独自に胡麻栽培等の情報を収集、企業、農業者と意見交換を行っているほか、助走期での有効な支援策を農業、工業などの方面から検討中。 |
| 課題と今後の農業の進め方 |
| [工業] ○商品価格で10倍近い価格差が生じることは避けられない。国内産しか使わないという二次メーカーは少数あるが、需要先を継続的に確保できるか。 ○地元産原料の安定的な確保。契約栽培、委託栽培などの連携の形態の検討と買い上げ価格の適切な設定(国内産では1,200〜1,500円/㎏程度)。 [農業] ○試験的栽培の継続による栽培ノウハウ、収量基準の確立など。 ○連作障害を踏まえて栽培用地の確保。栽培組織化の検討。機械化などによる生産コストの圧縮。 ○市内で必要栽培面積が確保できない可能性が高い。「地元産」の範囲をどこまで拡大するか。 [行政] ○試験栽培期での農家、企業への財政的支援を含めた支援方策。 ○観光関連産業や製造業など他産業とのコーディネート。物流関連産業や胡麻加工機械に地元メーカーの部品が使われるなど企業進出による効果は既に部分的に現れている。川下分野での地元産品使用商品の開発支援等。 ○農工連携を効果的に進める行政の体制整備。 |
| その他 |
| 駒ヶ根市では農工連携による地域産業振興のシーズとして、胡麻栽培以外に次のようなものがある。胡麻栽培がモデルケースとなれば、他の分野へも波及していく可能性があるとみている。それぞれの分野の現状は次の通りである。 [他の食品メーカー] ○ 市内の養命酒工場をはじめ、近隣町村も含めた食品メーカーには観光工場として見学者を集めている工場が多い。駒ヶ根高原などの市内の観光資源とのリンケージを想定している。 [機械メーカー等] ○ 農工団地等に自動車、電機等の部品メーカーも立地しており、胡麻加工や胡麻栽培の機械化につながる可能性がある。異業種交流グループであるテクノネット駒ヶ根には機械金属メーカー、食品メーカーなどが参加しており交流がある。 [シルクミュージアム] ○ シルクミュージアムは、養蚕や製糸業の伝統文化を保存する展示館であるとともに、まゆクラフト、染色、機織りを体験する集客施設でもある。近隣の農家の主婦を中心とする郷土食研究グループの拠点にもなっている。また、農産物の直売施設も併設されている。 ○ 館内で使用するまゆは20kg程度。現在は中国からの輸入品を使っているが、地域の養蚕農家の産品を利用する可能性もある。ただし、国内産まゆは高価であるとともに、市内に残存する養蚕農家は高齢化が進み、継続的な供給には課題がある。 ○ 駒ヶ根シルクミュージアム、駒ヶ根ふるさとの家を中心とした東伊那農村公園全体の運営のあり方について検討されている。 |
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[駒ヶ根ふるさとの家] ○ 農林業体験を組み込んだ宿泊施設。市内外の児童、生徒による宿泊体験学習の利用が多い。近隣農家の主婦を中心とした郷土料理研究グループ「百笑塾」が田舎料理を提供している。 ○ 利用者は増加傾向にあり、貴重な農林業体験、食育体験の場となっている。 ○ 平成17年度利用実績のうち、宿泊者3,575人、体験者3,861人となっている。 |
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| [駒ヶ根ファームス] ○ 駒ヶ根高原に立地する観光集客施設。市が整備し、運営を農協や民間企業に委託。 ○ 主要施設は農産物直販ショップ、農産物・畜産物加工販売施設(JAが整備)、地ビールを提供するレストラン、会議室、観光案内所等。 ○ ジャム、漬け物、みそ、おやきなどの製造は農家の主婦による加工グループが行っており、市内に7グループある。市としてはグループの起業化を進めたいが、至っていない。 ○ 17年度の実績で直販施設利用者は70,959人、レストランは40,567人である。 |
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| ヒアリング対象 |
| ○ 長野県駒ヶ根市 ○ 株式会社豊年屋 |
