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農山漁村でのふるさと生活体験による教育効果とは?
2.なぜ、“ふるさと生活体験”を勧めるのか?


(1) 現代の子どもたちの抱える課題と“生きる力”の育成

現代の子どもたちに関して、「人間関係をうまく作れない」、「集団生活に適応できない」、「いじめの陰湿化に代表される規範意識の低下」、「物事に創意をもって取り組む意欲の欠如」等といった多くの教育課題の発生が指摘されています。その要因としては、自然や地域社会と関わる機会の現象や集団活動の不足などが上げられています。

近代の子どもをめぐる課題
○自然や地域社会と深く関わる機会の減少
○集団活動の不足(「集団」から「個=弧へ」)
○物事を探索し、吟味する機会の減少
○地域や家庭の教育力の低下
出展:体験活動事例集-体験のススメ-[平成17、18年度豊な体験活動推進事業より]事例紹介(文部科学省・平成20年1月)


参考:現代の子どもたちは自然体験の機会が少なくなっています。



文部科学省では、将来子どもたちが変化の激しい社会の中で必要となる“生きる力”の育成を図ることを推奨しています。これは人としての基礎・基本を身つけ、自立性、協調性、豊かな人間性を持って、健康と体力を持って生きていける力のことです。これらの課題は、“生きる力”を育んでいくことで、解決していけるものであり、子どもたちには社会的に“生きる力”を育成する機会づくりが必要とされます。

子どもたちに必要とされる“生きる力”の要点
○基礎・基本を確実に身につけること
○自らの手で社会の変化に対応できること(自律性)
・課題発見能力:自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考える力
・問題解決能力:主体的に判断・行動し、よりよく問題解決する力
○自らを律し、他人と協調できること(協調性)
○他人を思いやる心や感動する心を持つこと(豊かな人間性)
○たくましく生きるための健康と体力など
出展:中央教育審議会答申(平成20年1月17日)-「2.現行学習指導要領の理念」を編集


(2)期待される子どもたちの教育効果

農山漁村における“ふるさと生活体験”は、子どもたちに“生きる力”を育成する効果的な活動です。この体験では、自然と地域社会の中で、子ども同士の集団活動、達成感のある体験活動、農林漁家をはじめとする異世代との交流など、先に掲げた子どもたちの課題とは相反した機会を提供していけるともに、“長期宿泊体験”と“自然体験”による教育効果の発現が期待されます。

農山漁村における長期宿泊体験活動で期待される4つの教育効果
集団生活の中で協調性・自律性を育む
一般に、人間関係の問題や生理的な欲求(食事、睡眠、排泄等)を我慢できるのは2泊程度までで、3泊目頃から生活環境の違いや一定の人間関係の摩擦に耐えられなくなることが多いようです。農林漁家等が、児童一人一人の配慮する中で、これを乗り越えたとき、子どもたちは確かな変容を遂げています。
「知」を総合化し、課題発見能力や問題解決能力を高める
児童は、日常とは違うフィールドに立つと「おや、なぜ、どうして」という問題意識を持ちます。それを放置せずに、日頃学んだことを活かして、課題の解決を図ることが大切です。その過程で当然挫折や失敗がつきものですが、ゆとりをもって試行錯誤を経て解決に努めることができます。
学びの意欲を促進する
農山漁村にある各教科の教材というべき多くの地域資源や人材を活かして、自然体験などで児童の興味・関心を向けられるように上手くプログラムを構成することで、子どもの学びの意欲を引き出すことができます。
幅広い年齢層との多様な交流の機会を得る
農林漁家泊では、保護者や教員以外の大人と交流し、共存の精神、自他共に大切することを学んでいけます。また、体験活動等では、大人が率先して様々な活動に取り組めば、その背中を見て何か考え、動き出す子どもも出てきます。
出展:体験活動事例集-体験のススメ-[平成17、18年度豊な体験活動推進事業より]事例紹介(文部科学省・平成20年1月)一部編集


参考:自然体験後に、子どもたちは勉強のやる気が出ます。


参考:自然体験の多い子ども ≒ 道徳観・正義感のある子ども