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埼玉県飯能市 山あいの小さな木組みの宿 西山荘 笑美亭

2017.02.20

タイのテレビ局が農家民宿で冬の山村体験を取材

[地域:関東]

タイのテレビ局がやって来た

 農家民宿に宿泊して日本の農村体験を取材したいとタイのテレビ局の取材班が埼玉県飯能市の山間の里までやってきました。3名の女性スタッフと男性タレント1名のグループ一行は都心から地下鉄を乗り継ぎ池袋から西武鉄道で飯能駅に到着。そこからバスに乗り換え約1時間の終点旧名栗村の名郷バス停に降り立ちました。
 バス停から川沿いを約5分上流に向かって歩くと右手の坂の上に趣のある笑美亭(わらびてい)の建物が見えてきました。 


慣れないローカルバスの旅お疲れ様でした
笑美亭外観


笑美亭

 一切塗装無し無垢の檜と杉をふんだんに使った笑美亭の建物は訪れる人を優しく包んでくれるようです。訪れた2月上旬、リビングには赤々と燃え上がる炎が揺らぐ薪ストーブがフル稼働、窓ガラス越しの冬の山里の風景を柔らかく暖まった室内から眺めるといった贅沢な時間が味わえる宿です。


薪ストーブで温かく過ごせるリビング
木材をふんだんに使った階段、廊下
客室
湧き水を薪で沸かした柔らかなお湯を檜の湯船で楽しめます


うどん作り~味噌仕込み体験

 早朝の出発、朝食を取る時間もとれずに移動したので皆お腹はぺこぺこ。早速うどん作り体験をスタート。体験はタレントのトルさんがレポーターとなり挑戦、ディレクターのコビさんの指示で一つ一つ自分がこれから行うことについての説明をしながら進めていきます。
 あらかじめ準備していただいた生地を麺棒で伸ばし切るところまでの体験となりましたが、日本の食べ物作りにちょっぴり触れられ嬉しそう。出来上がったうどんは大釜で茹で上げ、熱いうちに柚子とおかかを散らした釜揚げうどんでいただきました。


レポーター役のトルさん徐々にコツを覚えて生地を伸ばします
慎重にでもうどんを同じ寸法に切り揃えるのは難しそう
自分で伸ばして出来上がったうどんに満足そう
ディレクターのコビさん(写真右)の指示と撮影でワンシーン毎撮影が続きます。


 出来上がったうどんでお腹を満たしたら今度は味噌の仕込み体験。たまたま味噌仕込み体験に来られた方に加えていただくチャンスに恵まれました。日本人でさえその行程を見たことのない人も多い味噌造り。お母さんが大の味噌ファンだというトルさん、麹って何ですか、何で味噌玉を樽に投げつけるのですか、次々と浮かび上がる質問への答えに理解を示しながら、スタッフ撮影のカメラに向かって一つ一つ解説していきます。塩の濃度を各層変え、三層に分けて仕込むこだわりの味噌造り。とても貴重な日本の食文化体験になったことは間違い有りません。


柔らかく煮上げ冷ましておいた大豆をミンチ器でつぶします
麹って何?不思議な味の食品?!トルさんの頭の中は疑問で一杯
3回に分け塩分濃度を変え仕込むこだわりの味噌
味噌玉がきれいに樽に収まりました
仕込み終わった味噌樽を手に自慢気なトルさん
半年と4年熟成の味噌の味の差に納得の様子


熟成味噌で旨みアップの鍋

 夕食は、自家製の熟成味噌で旨みを引き出した鍋や刺身こんにゃくなど素朴な山里の料理がテーブルに並びました。ここでもこんにゃくといったタイでは馴染みのない食品について紹介するシーンの撮影が続きます。食事も終わりに近づき鍋の締めにと玉子でとじて振る舞われた雑炊に思わず歓声が上がりました。


刺身こんにゃく?!さてどう説明したものでしょうか
熟成味噌で旨みアップの鍋


モノからコトへ観光地から農村へインバウンドに変化の兆し

左からトル(Tol)さん、取材スタッフのアム(Amm)さん、コビ(Kobi)さん、ギャム(Gam)さん

 タイのテレビ事情は日本とは異なり地上波より様々なジャンルの中から好きな番組を選んで視聴できるケーブルテレビが人気とのこと、タマイ タイランド(Tummai Thailand:タマイはタイ語でなぜ?という意味)はタイ国内各地の料理、人、ファッション等を取材レポートする番組で、今回リニューアルを機に海外ロケを企画、その第一弾が日本への体験旅行となったそうです。ではどこにするかについて話し合った結果、旅行先としてタイではほとんど知られていない日本の農村に行ってみようということになりました。実際に滞在してみた感想を尋ねると、宿の心がこもったお持てなしが嬉しかったと皆満足の様子。味噌造りの行程を取材して、その繊細さ、仕込むために事前に多くの時間をかけることにとても感心したようでした。今回のツアーで感じた不自由な点について聞くと、そもそもここに来られたこと自体がラッキー、駅員さんやバスの乗務員さんとのコミュニケーションができないと電車やローカルバスを乗り継いでここまでたどり着けない。この番組をタイの若者達が見たらきっと日本の農山村、農家民宿で穏やかに過ごす雰囲気って“クール”(格好いい)といった印象を持ってもらえるかも知れませんよ。トルさんからそんな言葉が返ってきました。


体験メニューに磨きをかける

 今回取材される側となった笑美亭のご主人中村綱秀さん。お父さんの代に営んでいた宿「西山荘」は20年数年前かつてはそれが主流だった団体旅行客で賑わいました。しかし時代が変わり企業の社員旅行は激減、このまま同じことを続けていくことは難しいと綱秀さんは判断。これから旅行のスタイルはどう変わるのか、個人対個人に対応する宿だったらやっていけるんじゃないかと考え、地元の木材を贅沢に使った宿泊施設を建設し、そこでこだわりの農業体験が楽しめる、当時埼玉県内では前例のない農林漁業体験民宿を1996年に開業しました。
 最近は日帰り旅行で体験する人が増えてきた。でも敢えてそれに合わせるようなことはしません。こだわりの農業体験や料理に使用している味噌等実際に手造りの食材を提供していることを説明するとお客さんの感じ方も違ってきますしね。訪日観光客も今後増えていく中で、体験メニューにさらに磨きをかけ、本物志向のコアな体験がしたい層をターゲットに新たな宿泊客を開拓したいと意気込みを語っていました。


中村綱秀さん
愛犬ソックスと一緒に記念撮影


マップ