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農家民宿開業を夢見て
埼玉県ときがわ町

2011.06.08
[地域:関東]
農業に目覚め、将来は農村に暮らして都市と農村の架け橋になることを夢見た女性が、今農家民宿開業という夢を実現すべく埼玉の山村で第一歩を踏み出そうとしています。

都心から約1時間でこんな山村の景色が味わえる埼玉県ときがわ町。今回はこの町でご主人と農家民宿の開業を夢見る豊嶋美乃梨(旧姓酒井)さんにお話を聞きました。


農業に興味を持ったきっかけ

豊嶋美乃梨さん

高校では家政科で料理を勉強していました。材料を切り、加熱して盛りつける。そこからはなぜか自分で作ったという実感が湧かなかった。
そんなある時、ふと農作業をやってみた。何にもない土から出来たトマトでピザを作って楽しむ友達の姿を見ているうちに、それが自分で作ることなんだということを学んだ。
一から農業をやってそして料理もして、それを人に食べてもらって喜んでもらいたい。つながりのある仕事がしたいそれが最初の動機です。
やがて、農業をもっと広めるためには何をしたらよいかを考え始めた。文化祭で家畜とのふれあい広場もやってはみたが、一時的なふれあいより、長く滞在して農業を知ってもらいたい。そのためには宿泊して農家の生活を体験してもらうのが良いのではないかという結論にたどり着いた。斬新なアイディアだと思って先生に話したところ、既にヨーロッパにはB&Bという宿があり、多くの人に活用されているという話を聞いてショックだったが、日本では農家民宿はまだ知られていない。だとしたら知ってもらえるような仕事を自分が担ったら良いのではと発想を切り替え一気に夢が膨らみました。


大学での活動を通して得たもの

大学時代に参加したグリーン・ツーリズムのワークショップで

大学の畜産学科に進学し、部活では農村調査部という活動に参加しました。農業実習しながらテーマ決めて、そのテーマを農家の人に報告するというのが主な活動でしたが、自分はそこで農家の人と話をしながら農業の勉強をしていこうと決めました。
農村調査部では30人の部員が1年かけて活動するテーマを決めており、自分としては、農家民宿の実態を知りたい。しかし一人では無理なので部活の調査でできたらとの思いでプレゼンを仕掛けた。結果プレゼンは成功。皆で農家民宿の調査を実施することになりました。
調査では、全国7カ所の調査地を巡り、その土地の魅力を住民に書いてもらった。その中の一つ岐阜県の高山市一之宮町(旧宮村)で合宿を張った。一之宮地区では7軒の農家民宿が連携して活動している。どうやって連携して運営しているのか、どうして長く続けられるのか等調査した。町の中を遊んでもらえるマップも作成する等地元に溶け込む努力もしながら調査をまとめ、成果を学祭で発表。その場には一之宮の農家民宿の方に来ていただいた。農家民宿の課題も見つめることが出来て大きな収穫になりました。


農家民宿に滞在して実践

高山市一之宮町での活動の様子。右下が美乃梨さん、前列真ん中にいるのが農家民宿みづの荘のご主人。

一之宮町の農家民宿には大学2年の時に年に10回程度訪れていました。宿泊客という立場ではなく、地元の皆さんには地域に関心がある大学生という立場で接していただきました。一ヶ月半程、一つの宿にお世話になりながら、自転車で地区内を回ったりして修学旅行の受入のお手伝い等をしました。農家民宿が地域に及ぼす影響を調査したかったので、農家民宿だけではなく、農家や市役所に勤めている人等にも広く話を聞きました。皆農家民宿があることで地域を知ってもらえる。農家民宿があって良かったといっていた。だから地域に受け入れられる農家民宿であることが大切なのだということがわかった。それが卒業論文のテーマとなりました。
滞在したことで、地域に深く触れられることができたのがとても良い経験になった。特に、お世話になった宿のお母さんにいろいろな料理のレシピを教えていただいたことが今考えると貴重な財産になったと感謝しています。


どんな農家民宿を考えていますか?

農家民宿の候補物件の前で

埼玉県坂戸市で生まれ育った。埼玉は通勤に便利で、ベッドタウンのイメージがある。その一方で、埼玉には田舎の魅力を持った場所がまだまだいっぱい残っている。だから埼玉で農家民宿をやるのが良いかと考えました。
自分もそうですが田舎に遊びに行こうかと思っても道路、交通費、時間それぞれ心配になりなかなか行動に移せない面がある。自分と同じ考えの人は沢山いるのではないかと。埼玉だったら東京から一時間で来ることが出来る。ぶらっと農業を体験したい人には理想的な場所ではないでしょうか。
1日数組で少人数のお客様に楽しんでもらえる宿にしたい。例えば、都心からも近いので金曜日の夜来て、星空を見て疲れを癒やしてもらう宿でも良いのではと思っている。田舎体験というと、つい農業体験を思い浮かべてしまうが、虫がいたり、暗闇だったりそういう体験も良いのでは。家畜とのふれあい体験がある農家民宿も良いかなと。都会生まれで都会育ちの人が癒やされる場所にしたい。
囲炉裏や縁側なんかもあって宿泊客の人と話ができるそんな宿が魅力ですね。


開業までのスケジュールは?

ご主人の裕示さんと

埼玉県のときがわ町に魅力を感じて、この地で開業したいと思い、ご主人の裕示さんと町内の不動産物件を回り既に目処はつけた。
開業までには様々な手続きがある。まず関連の法律を勉強しなくてはいけない。自分の理想の宿を図面に描いてもらうため、建築士さんやいろんな方に相談しながら半年から一年くらいかけてじっくり計画を進めたい。はじめは、土日だけの営業やカフェを併設したりいろいろな形態を試しながら一年半後くらいにはオープンできたら良いかと思っています。
そのために、今は有機農産物の認証の会社に勤務しながら開業資金を貯めています。農家のこだわりの農産物をこだわりを求める消費者につなげる仕事に携わりながら、農家の暮らしを知ることもできるし、農薬を抑えた栽培技術を習得したいとも思っている。
また、ものを作ることが好きなので、羊毛を使った小物作りのイベントを都内で開催している。その場で一般の人がどのように体験をするかを受入側の立場で勉強させてもらっています。


ときがわ町のグリーン・ツーリズム各拠点をご案内

くぬぎむら体験交流館
建具会館
四季菜館
やすらぎの家
芥子の花が咲き誇る遊歩道(やすらぎの家の前)
やすらぎの家のすぐ脇にはキャラクターが鎮座

裕示さん、美乃梨さんご夫妻にときがわ町のグリーン・ツーリズム施設を案内していただきました。町内には廃校を活用した体験施設や地元木材の販売施設等グリーン・ツーリズムを楽しむ拠点が沢山あり、とても魅力的です。


豊嶋美乃梨さんインタビュー映像

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農家民宿で提供する料理について美乃梨さんからお聞きました。みづの荘のおかあさんから教えて頂いたことがとても役に立っているようです。


岐阜県高山市のみづの荘さん


美乃梨さんが大学時代にお世話になった岐阜県高山市のみづの荘さんです。農林漁家民宿おかあさん100選にも選ばれています。
農林漁家おかあさん100選認定者の紹介


ときがわ町グリーン・ツーリズムルートマップ

今回巡ったときがわ町のグリーン・ツーリズムのルートマップです。 四季菜館、 やすらぎの家、 建具会館、 くぬぎむら体験交流館 地図左下の“+開く”をクリックすると各拠点への道順・距離と所要時間が表示されます。