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2014まちむら地域・人づくり現地セミナー(九州地区) 開催レポート

【主催】 一般財団法人都市農山漁村交流活性化機構 (愛称 まちむら交流きこう)
【後援】 九州ツーリズム大学、熊本ツーリズムコンソーシアム、熊本県菊池市
【趣旨】 当機構では、廃校活用をテーマに2012年6月から二年間をかけて北海道から沖縄までの全国各地で計11回にわたる現地セミナーを開催してきたところですが、農山漁村地域の活性化を図るためには、廃校の活用のみならず、未利用の多様な地域資源の活用を図ることや、これからの地域づくりを担う若い世代の人材を育てることが必要とされています。このようなことから、今年度より、「地域資源の活用と地域人材の育成」をテーマに、地域内外の魅力的な講師陣をお招きし、より実践的な「2014まちむら地域・人づくり現地セミナー」を開催いたします。
日  程
2014年9月1日(月曜日)~ 9月3日(水曜日)
開催場所
熊本県菊池市(きくちふるさと水源交流館/旧菊池東中学校)
その他
セミナー参加者数 計52名

開催プログラム

【プログラム】
<第一日目 9月1日(月曜日)>
13:00 ◆開会 
     挨拶  山野 昭二  一般財団法人都市農山漁村交流活性化機構専務理事
13:10 ◆講義Ⅰ「廃校活用と地域活性化 ~全国の多様な事例紹介とポイント~」
     講師  畠山 徹   一般財団法人都市農山漁村交流活性化機構業務部参事
13:50 休憩
14:00 ◆講義Ⅱ「地域づくり活動への支援 ~島根県中山間地域での事例紹介とポイント~」
     講師  有田 昭一郎 島根県中山間地域研究センター地域研究グループ主席研究員
15:00 休憩
15:10 ◆講義Ⅲ「自立分散型社会の構築と都市農村交流」
     講師  井上 弘司   地域再生診療所代表執行役
16:10 休憩
16:20 ◆講義Ⅳ「農村女性の生きがいと働きの場づくり ~ひまわり亭(熊本県人吉市)の取り組みと挑戦~」
     講師  本田 節   有限会社ひまわり亭代表取締役
17:30 終了

<第二日目 9月2日(火曜日)>
10:00 ◆講義Ⅴ「食のテキスト化と若者を引きつけている食文化とは」
     講師  金丸弘美   食環境ジャーナリスト、食総合プロデュサー
12:00 休憩(昼食)
13:00 ◆講義Ⅵ「Let's try 田舎の仕事おこし ~勉強会&コンテスト~」
     講師  松村 拓也  株式会社なのに社員、元IID世田谷ものづくり学校校長
17:30 終了

講義Ⅰ 「廃校活用と地域活性化」

畠山 徹 一般財団法人都市農山漁村交流活性化機構業務部広報情報チーム参事

1960年東京都目黒区生まれ
日本大学卒業後、建築設計事務所、コンサルティング事務所での勤務を経て、「財団法人ふるさと情報センター」の客員研究員として出向。2001年、関係三団体の統合による「財団法人都市農山漁村交流活性化機構(まちむら交流きこう)」の設立に伴い、プロパー職員となる。現在、業務部広報情報チーム参事として、市民農園、空き屋古民家活用、廃校活用などをテーマとする地域活性化支援事業に携わる。

◆廃校活用の現状と実態

 日本では、少子化や市町村合併に伴い、全国で廃校が増加しています。それに伴い、廃校を利用した取組みも増えてきています。まちむら交流きこうでは、廃校の活用事例を2012年から2年かけて調査してきました。その調査をもとに、廃校の現状と実態、活用のポイントについて話していきたいと思います。
 まず現状についてですが、平成4年から平成23年までの20年間で計6834校が廃校になっています。年度別に廃校数をみていくと、平成12年から増加傾向に推移し、平成16年にピークを迎えています。これは、市町村合併のピークとも重なっています。平成15年までは、廃校数は150校〜300校程で推移しておりましたが、それ以降になると、毎年400〜500校が廃校になっています。
 平成4年〜23年の合計廃校数を都道府県別に見ていきますと、北海道が760校と1番多く、次いで、東京が389校、新潟303校と続きます。北海道の廃校数がこれほど多いのは、炭鉱開発による地域の人口増加と閉鉱による人口減少が関係していると推察しています。2番目の東京については、少子高齢化による子どもの減少が大きな要因です。
 続いて廃校活用の実態についてです。廃校舎等の建物については、全体の約7割が活用され、3割が未利用という結果でした。活用方法としては、主に、社会教育施設や社会体育施設、公民館、資料館などとして活用されており、本来の目的であった教育的施設として活用されるケースが多いです。この他にも、倉庫や日帰り体験施設、宿泊施設、庁舎など、様々な使い方がされています。また、単一的な使い方ではなく、様々な用途として複合的に利用されているケースも多いです。
 それでは、残り3割の未利用校舎等は何故、未利用のままなのかについて考えていきます。理由はいくつもありますが、まず地域からの要望がない、ということが大きな原因です。更には、立地条件の悪さや建物として老朽化がひどく活用できない、補修したり、運営したりしていく財源がないなどがあげられるでしょう。

◆廃校活用の流れ

 それでは、廃校活用のプロセスについて考えていきたいと思います。
 廃校活用に際しては、公設民営や民設民営など様々なケースが想定されます。さらに、地域住民と行政との協同のもと事業化を行なう場合や地域外の事業者へ委託するなどいくつかの方法があると思いますが、ここでは、廃校の決定から施設としての開業までを総合的に考えていきます。
 廃校が決定したら、まず廃校の転用に伴う行政内部での検討と廃校の保存や活用に対する地元での検討が必要です。行政側としては、財産処分の手続きや公有財産についての検討をします。地元住民側では、懇談会やアンケートを実施し、地域住民の意見やアイデアを収集し、そこから廃校の保存・活用に対する地域の要望をとりまとめる、ということが最初のステップになります。
 このプロセスがなければ、何のために、廃校を利用するのかが分からなくなってしまいますので、最初に何故廃校を使うのか、どのように使うのか、という廃校利用の核心を地域の皆で話し合う事が重要です。これが、廃校活用の理念になりますので、時間をかけてでも、しっかりとやらなくてなりません。
 行政と地域住民の間で、廃校の保存や活用についての合意が行なえれば、次のステップに移ります。廃校の活用方策に対する地域住民や行政、専門家を交えての検討組織を設置し、実際に実現可能な活用方策をとりまとめていきます。ハード面とソフト面の両面から考えて、事業計画を策定していきます。
 ハード面としては、施設そのものの安全性や耐震強度などの確認をして、場合によっては補強・改装が必要になります。改装したとしても、校舎を維持していくためには、5年〜10年後には、中規模な改装が必要になるケースも少なく有りません。学校として使用されていたときのラーニングコストを把握しておくというのも大切なことです。
 ソフト面としては、「人・もの・お金」をどうするのかをしっかりと考えていかなければなりません。自分たちに可能な範囲はどこまでなのか、始めにお金いくらまでなら出せるのかを考えて、自分たちの事業体力を知る事が重要です。その上で、適切な事業規模を考えていきます。
 最後に、事業計画に基づいて施設整備や運営体制の構築を行なっていきます。この部分をクリアすれば、ようやく施設としてのオープンです。

 廃校決定から、施設を開業するまで、もちろん開業してからも大変な作業です。事業の理念がしっかりしていないと、何故やっているのかが、分からなくなってしまう恐れがあります。
 廃校を活用するポイントは、何故やるのか、目的や理念を明確にすること。
 そして、行政と住民が強いパートナーシップ(信頼関係)を持って進めることです。
 地域をしっかりと知り、地域の宝や資源を守り生かしながら、行政と住民が一丸となって、地区の未来像を描いていく、ということが廃校活用に求められます。
 最後に、まちむら交流きこでは、「web廃校活用ポータルサイト」や「facebook廃校活用net」を開設し、事例紹介をはじめとする廃校活用に関する多様な情報を皆様に提供しています。是非一度、ご覧になって頂ければ幸いです。ご清聴ありがとうございました。

講義Ⅱ 「地域づくり活動への支援」

有田 昭一郎 島根県中山間地域研究センター地域研究スタッフ主席研究員

1969年熊本県熊本市生まれ
鳥取大学農学部連合大学院博士課程中退後、コンサルティング事務所にて、都市部及び中山間地域の産業振興計画・事業サポートを中心に計画・調査に携わる。2003年度から島根県にIターンし、「島根県中山間地域研究センター」の職員となる。コミュニティビジネス(直売所、加工、福祉活動等)の設立・経営改善支援、地域運営組織づくり・運営手法、中山間地域の子育て世帯の家計支出調査と有効な支援策などに携わる。

◆島根県中山間地域のコミュニティの状況と地域運営の仕組みづくりの方向性

 私は、島根県中山間地域研究センターというところで働いています。同センターは、実際に中山間地域に入り込み、各地域づくりのステージに応じたサポートを行なっている団体です。現在、島根県の14市町村17地区でサポートを行なっております。このサポート事業の事例を紹介しながら、地域振興のために、私たちが行なっていることを紹介していきたいと思います。 
 まず前提として、私たちは地域振興には、地域コミュニティと地域経済のどちらも重要だと考えています。どちらか一方だけでは、うまくいきません。
 地域を運営していくためには、地域コミュニティが非常に大切です。しかし、この活動を地域経済に繋げていかなければ、持続出来ません。地域運営の仕組みをつくり、それを地域経営にステップアップしていく、ということが必要だろうと考えています。
 それでは、まず「どのように当該地域の情報を把握するか」、そして「どのように課題や人材をグルーピングしていくのか」、「どのように事業をはじめるのか」について考えていきたいと思います。
 地域の活性化を考えるときに、よく言われるのは、地域資源の見直しや再発見ということです。この資源ということが、食や文化に焦点があてられることが多いですが、「人」そのものも資源です。更に、そこにある人間関係やコミュニティも資源だと考えています。そこで、まず私たちは、当該地域の人口構成や過去から現在までの人口推移を把握することおから始めます。島根県益田市の人口579人、高齢化率44%のある地域を例に人口構成をみてみます。60歳〜64歳、70歳〜74歳が70人前後で、ピークがあるということが分かります。また20歳〜24歳の世代は、3名と極めて少ない、ということも見えてきますね。人口推移を見てみますと、2005年が677人、2010年には578人と5年間で約100人の人口が減っていることが分かります。このように、数字で見ていきますと、イメージが沸き易いですよね。
 次に、将来の人口推計を行ないます。同地域で2005年から2010年の人口推移が続くと仮定して、人口推計を行なうと、2020年には、409人、2040年には、人口166名、高齢化率56%になるという結果がでてきます。
 この結果は地域にとってはショッキングなデータになりますが、イメージ出来る数値情報を踏まえて、未来を見据えた地域づくりを行なっていくことが重要です。
 実際、少子高齢化・人口減少が進む中で、集落のみで対応を続けた場合、様々なことが、出来なくなってしまいます。自治活動を例にとってみると、やお葬式や道路・共同施設の管理などが行なえず、集落での生活条件そのものが低下していきます。
 農林業においては、農林地の所有者が外に出て行ってしまい、地域の農林地や家屋の管理ができなくなっていく、という悪循環に陥ってしまいます。そこで、集落での暮らしを支えるためには、集落で担ってきた役割の見直しや新たな仕組み作りが必要です。
 特に、「産品販売や都市農村交流」、「資源管理体制」、「生活サポート」といったことは、地域が生き残っていく上で必要不可欠なことです。こうした活動を維持していくためにも、集落より大きな範囲で取り決める仕組みづくりが必要になります。

◆より大きなエリアで地域暮らしを支える仕組「郷」

 私たちが提案しているのは、公民館単位(人口1000人程度)での地域運営を行なう「郷」という仕組みです。複数の集落を包含し、スケールメリットを活用していきます。この仕組みの肝は、部会制により、多様な分野での活動を展開していくことです。農地管理や、特産品生産、販売、高齢者生活の支援、環境美化などを「郷」で担っていくのです。
 「郷」を進める上で重要なことは、1人1票制だと考えています。個人の意向を尊重していかなければ、うまくいきません。何かを決める際には、地域全体で決めていくということが地域の盛り上げりにつながっていきます。
 この仕組みによって、基礎的な生活圏を形成し、集落単位では対応不可能な機能を担います。そして、質的・量的にまとまった担い手を確保していくことが地域と暮らしを支えることに繋がっていきます。
 こうした地域の暮らしを地域全体で守っていく取組みが、新しい局面に入っている地域もあります。例えば、水道局から水道検診事業を住民が受託し、集落430戸の検診を行なっているという事例などです。これは、水道検診による人件費が発生するだけでなく、地域の人が行なうことで、高齢者の見守り機能にもなっているのです。このように、これまで公共セクターが担ってきた住民の日々の暮らしに必要な業を、住民が行なっていくという局面に入ってきているところもあります。
 このときに大事なのは、経済事業としてやっていくことです。地域運営から地域経営へ、という視点が重要です。

◆地域の人口推計から地域を俯瞰する

 以上のことを踏まえて、地域の人口増加のシナリオを描いていく準備をしていきたいと思います。
 人口推計から、客観的に地域をみることから始めます。この数値を知ることで、自分たちがいる位置を再確認できます。集落維持を考えると、小中学生の人口も重要なセクションになってきます。行政で「小中学生が何人以下になると廃校になる」、ということが決まっていると思いますので、その数値を意識していくだけで、かなり明確に「ものごと」を考えられます。
 先ほどの人口推計をもとに、どの程度の人が毎年定住すれば、集落を維持していくことが可能かを計算していきます。
 U&Iターン者増加シナリオとして、30代前半の夫婦(4歳以下の子連れ)と20代および60代の前後の男女が毎年、各1組ずつ定住する、と仮定して計算します。そうしますと、現行人口推計では2040年に人口が166人だったのに対して、増加シナリオでは、2040年に430人。小中学生においては、現行推移モデルでは、2040年になると小中学生が各1人になってしまいますが、増加シナリオでは、小学生26人、中学生13人になります。このように実際に数字にすることで、毎年どれくらいの人が地域に定住してくれれば、人口減や高齢化を抑えることが出来るかが、明確に見えてきます。このことによって、目標や行動が明確になっていきます。次のステップは、この人口推計のシナリオをどう実現していくか、という計画の段階です。U&Iターン増加シナリオを描いていくためには、地域の課題や可能性を把握する必要があります。

◆アンケートから、地域の課題や可能性を探る

 それでは、地域の課題や可能性の把握手法について説明してきます。
 わたしたちのセンターでは、まず、全住民アンケートを実施しています。世帯アンケートではなく、18歳未満も含めた全住民です。地域の課題は、地域全員の問題ですので、全員に聞くことが大切です。性別や年代の思いや違いを共有することができます。年代によって課題や抱えている問題が違う、ということが分かりますし、その一方で、全世代に共通した課題もあるはずです。共通する課題が最初に、取り組むべきものかもしれません。
 この全住民アンケートは、地域の人が作成するのをお手伝いしています。住民が皆で考えて、「地域にはこういう課題があるよね」、という仮設を立て、アンケートで検証するというプロセスを踏むことで、地域の課題をより客観的に考えられる様になっていきます。
 アンケートへの回答が難しい高齢世代のところへは、個別に訪問聞き取り調査をしていくこが重要でしょう。高齢者の困りごとや、後継者の有無、他出している子どもの状況やつながりを把握していくことも地域づくりには重要です。高齢世帯のサポート活動がまず地域で取り組むべきことになる地域も多いと思います。訪問聞き取り調査を行うことは単に調査ではなく、高齢世帯とのコミュニケーションの始まりでもあり、調査後、速やかに当該世帯に働きかけることが可能になります。このように調査は調査、活動は活動と切り分けずに、調査後の活動展開を意識し、調査でのやりとりを通して次の展開の素地をつくっていくことを我々は「アクションリサーチ」と呼んでいます。地域づくりにおける調査ではこのアクションリサーチの考え方がとても重要だと考えています。

◆地域づくり参画意識醸成・地域づくりの活動体制づくり

 地域づくり計画の作成についてお話しします。アンケート・戸別訪問の結果を集計したら地域で報告会を行ないます。アンケート作業を第一段階とすると、第二段階は当該地域の自治会の連携体制づくりです。各自治会の人に集まってもらい、人口推計や地域づくりの方向性についての協議してもらいます。第三段階では、グループワークを行ないます。グループワークでは、各自治会+集落支援員や地域おこし協力隊を交えてディスカッションを行なっていきます。ここに、役場や私たちがサポート役として入り、地域の魅力や課題を話し合っていきます。
 グループワークで出た案の中から、特に大切・必要だと思うことに投票してもらいます。投票の結果をもとにして、いくつかの取組みを形にしていくための意見交換を行い、内容を深めていきます。
 続いての第四段階では、計画をより具体的にしていくためのグループワークを行ないます。そして、それぞれの計画ごとに部会をつくっていきます。しかし、部会を作るときが実は難しい。参加者は、色々なところに意見を持ってきているので、いきなり、部会を分けてしまうと、フラストレーションが残ってしまいます。始めは、皆が色んなところに発言できる様に、例えば、1人の人が異なるテーマのグループの話し合いに参加できるよう、時間で区切って話し合いのテーブルを回れるようにする(ローテーション)ことが大切です。ローテーションしていく中で、各テーマの中心メンバーも見いだすことができます。
 部会が決まると、次は部会ごとに実際に行なっていくことを決め、計画案を作成し、実施する、という流れになります。

◆計画づくりのポイント

 この計画づくりのポイントは、「いつまでに」、「だれが」がやるのか、ということと、そのための「必要な条件」は何か、を決めることです。すぐやることなのか、1年、2年かけてやっていくのか、5年間かけていくのか、そしてそれは誰がやるのか、ということを決めることで、計画の実現性が格段に上がります。
 それともう一つのポイントは、計画の中に最初に始めるアクションをいれておく、ということです。動きだしというのは、非常に難しいですので、まずは何をするのか、ということを最初に決めておくことが重要です。また、計画策定中でも動き出せるものはどんどん動いていった方が良いです。
 私たちがサポートしている、島根県三本町三原地区では、計画中から地域の人たちが月1回集まって話しをするサロン「三原のこと色々お話会」を始めました。
 サロン活動は地域おこしにおいて、重要な意味を持ちます。住民同士の話合いの中で、地域の課題や問題、資源などが見えてくることが多々あります。私たちは、こうしたサロンを地域に作ることを中間目標にしています。サロンが様々な活動の拠点になっている、という事例もあります。サロンづくりで大事なことは、そこに立ち寄る理由を作ることです。飲み物やお茶菓子を置いておく、というだけでは人はなかなか来てくれません。サロンやその近所を訪れる理由を作ることが大切です。そのことによって一度訪れた人は、次から用事がなくても、立ち寄ってくれます。

◆地域運営から地域経営へ

 地域づくりでは、まず、地域がこのままでいけばどうなるかを皆で確認し、次に常に活動おこし(活動グループづくり)を意識しながら、地域の課題把握、話し合い、計画づくりに取り組み、実際に活動をおこしていくことが大切です。そして、その次の段階では活動が持続的に展開できるよう体制を整えていくことになります。どの程度の活動でどう経費がかかるか、どうやったら経費が工面できるか、補助期間があればその期間で様々なことを実験しながら確認するスタンスが大切だと思います。島根県では最終的には地域づくり活動のコーディネーター役の人材を1名雇用できる人件費を稼ぎ出せる状態をつくることを最終目標にしています。1つの取組でそれを稼ぎだすことは困難なので、幾つもの活動の利益を合算して1名分の人件費が創出できないか各地で試行錯誤されているところです。

講義Ⅲ 「自立分散型社会と都市農村交流」

井上 弘司 地域再生診療所代表執行役

1952年長野県飯田市生まれ
長野県飯田市役所に勤務し、産業経済部エコツーリズム推進室長、企画部企画幹等を歴任し、2008年退職。同年、CRC合同会社「地域再生診療所」を開設し代表執行役に就任し、全国各地にて、観光・ツーリズム・6次産業化・雇用創造・中山間地域振興等の講演、年間指導を行っている。観光カリスマ百選(内閣府/国土交通省)、地域活性化伝道師(内閣府)、 地域力創造アドバイザー(総務省)に選定。

◆地域の自立と活性化

 自立分散型社会と都市農村交流をテーマに、地域が抱える課題やそれを打開していくための方法を考えていきたいと思います。
 最初に、日本経済研究センターが2009年に出した2020年までの都道府県潜在成長率を見ていきます。評価が高いのは、1位が沖縄、2位東京、3位神奈川です。この3都県以外44県の成長率は1を下回っています。つまり、成長が望めないということですよね。地域が成長しないのは、何故でしょうか。それは、地方が東京を支え続ける構造が出来上がってしまっているからです。皆さんで、一生懸命東京を支えているのです。ものも、ひとも、お金も全て東京に集められています。これでは、地域が成長し、活性化していくはずがありません。お金が東京に供給し続けられる限り、地域が疲弊していくのは、当たり前のことですよね。地域の中で、お金を回し、それぞれの地域が自立する方法を探っていくことが大切です。
 それでは、どのように地域づくりを進めていくかを考えていきましょう。
 ここで、もう一度地域活性化について考えたいと思います。地域活性化は、一体「だれ」が望んでいるのでしょうか。そのことを整理することが重要です。
 住民全員が地域活性化を望んでいるのでしょうか。地域が消えても構わないと思っている人は、本当にいないのでしょうか。住民は「なくなっては、困る」と言いますが、地域のために汗を流す気はありますか。
 自分が主体になって地域おこしをやる気はない、という人も多いですよね。じゃあ、誰がやるのでしょうか。誰かがやってくれる、補助金が降りて、行政がなんとかしてくれる、と考えてはいませんか。そんな都合のいいことは、殆どありませんよね。
 人がいなくなってきて過疎化が進んでいると良いながら、他地域からは入ってきて欲しくない、隣に住んでもらっちゃ困る、土地は貸さない、家も貸さない、という言葉もよく耳にします。こんなことを言っていて、地域に新しい人が入ってくる筈がありませんよね。だからといって、身内の子どもや孫も地域外へ出して、戻ってこい、とは言っていません。これでは、地域の活性化が進むはずがありません。
 まずは、地域の人が地域のことを腹を割って話すことが大事ではないでしょうか。
 そのためには、地域の人が日常的に集まって井戸端会議的に話しをする場所が必要です。いついっても誰かがいる、そんな場所で、お茶でも飲みながら話をして、地域のことを地域の人が話すことで、地域づくりというのは、始まっていきます。

◆地域主導の着地型観光

 次は、着地型観光について、考えていきます。地域を活性化させるためには、地域が主導する着地型観光を再構築する必要があります。着地型観光は、物見遊山観光や周遊観光から欠落していた地域での消費活動が期待できる観光でした。しかし、ある時点から着地型観光=周遊観光のようなテーマ型観光になってしまっています。もともとは、地域から内発的に生まれた着地型観光ですが、いつのまにか、大手ツアー代理店の手によってツアー化してしまっています。この流れの中で、地域のお祭りなども、外貨獲得のために劇場化してきている。観光収入や企業の思惑に左右され、地域コミュニティを保全し未来を創る力を失ってしまっています。
 皆さんの地域では「イベントごと」と「歴史ある祭」がごちゃ混ぜにはなっていませんか。地域の歴史や文化を考えて、しっかりと残す物は残し、それとは関係なくイベントとして行なわれているものは、別物として考える事が必要です。イベント観光は、もうそろそろ終わりにしたほうがいいのではないかと思う訳です。
 これから、本当に大事なのは、地元主体の長期滞在型交流です。住民一人一人が主役となれるプログラムであることが大前提です。そうでなくては、地域が活性化する筈がありません。地域の暮らし方を提案するツーリズム、くらしの中にある「ほんもの」を商品化することが着地型観光の本筋です。自分たちの暮らしの中に、どうやって訪問者を招き入れるか。そして、そこに住んでもらうか、を考えていきましょう。

◆人の温もり・愛情など感性価値を提供する

 それでは、ものを「売る」ことを考えていきます。
 「売る」というのは、人に共感してもらうことです。まず、「誰と誰が共感するのか」を考えなくてはいけません。自分の生産する商品は誰が消費するのか。ここを間違えると、戦術がブレてしまいます。次に、「どんなもの・ことに共感してもうらか」、そして「それはいつなのか」。コンセプトやこだわりの「どれほどなのか」を明確にしていくことが大事です。
 「となりの客はよくかき食う客だ」という早口言葉がありますよね。この言葉は、マーケティングをよく表しています。となりの客は、何を食べているのでしょうか。柿でしょうか、それとも海の牡蠣か、もしくはおかきかもしれません。「よく食う」と言っていますが、この人は一体、かきの何が気に入っているのでしょうか。味、見た目、金額、量、栄養、おもてなしなど色んな要素が考えられます。最後に、となりの客というのはどんな人なのかも考えなければなりません。男性か女性か、若者か高齢者か、複数か1人か、そして、何処から来たのか。これを明確にしていくことが、マーケティングですよね。このように商品の一つ一つを明確にしていかなければ、ものは売れません。
 となりの客(ターゲット)を明確にしていくためには。性別や年齢、家族という差別化だけでは、十分ではありません。生活や行動パターン、趣味・仕事などから差別化していかなければ、曖昧なターゲット像になり、何の意味も持ちません。
 サービス内容や商品の武器や切り札な何か、他との差別化はどこなのか、ということをしっかりと考えていきましょう。商品が、自己満足型になっていないか、振り返ってみて下さい。
 顧客価値は多様ですが、大切なことは、顧客自身の驚きや感動、共感が原点です。供給側の勝手な思い込みや押しつけは嫌われてしまいます。
 顧客価値を読み解き、これらを仕組みかすることに手間をかけていきましょう。

◆「みらいのかたちづくり」

 地域の活性化についての整理やツーリズム、ものを売るということについて話しをしてきました。最後に、コミュニティを再構築し、地域をより良い方向へもっていくための話しをします。
 大切なことは、未来から現在を俯瞰する、ということです。まず、地域の2050年の未来を考えて下さい。2050年にどのようになっていれば、地域は持続していけるのか、を考えます。人口なのか、産業なのか、仕組みなのか、色々あると思います。そうすると、2050年にその思い描いた姿を実現させるためには、何を、いつまでにしなくてはいけないかが、見えてくる筈です。そして、そのためにはどういう仕組みが必要かも分かってきます。その未来に向けて、異なる領域や異業種の人材を集めて話し合っていきましょう。
 私たちには、日本の中山間地域が生き残る唯一のかたちを探していくことが求められてます。しかし、それのかたちは、1つでありません。歴史や食や地域を絡みあわせれば、村は生き残っていけると思っています。
 皆様の地域でも、未来をかたちづくる方法を模索してもらえれば嬉しいです。

講義Ⅳ 「農村女性の生きがいと働きの場づくり」

本田 節 有限会社ひまわり亭代表取締役

1954年熊本県相良村生まれ
県立人吉高校卒業後、地元の農協に就職。結婚後、夫と共に設計事務所を経営し、3人の子供に恵まれる。37歳のときに1年間のガンとの闘病生活を経験。それをきっかけとして、より深く食・農・命について考える様になる。少しずつ健康を回復し「ひまわりグループ」を1989年に結成し、ボランティアやまちづくり活動を始める。そこで出会った仲間たちと地産地消“食”を地域資源とした拠点、郷土の家庭料理「ひまわり亭」を1989年に立ち上げ現在に至る。

 

◆もったいないから始まった農家レストラン「ひまわり亭」

 私は、熊本県人吉市球磨地域で「ひまわり亭」という農家レストランをやっています。ひまわり亭でやってきた活動を軸に、農村女性の目線で、地域おこしやグリーンツーリズムについてお話したいと思います。
 始めに、ひまわり亭の紹介をします。ひまわり亭は、平成10年に「もったいない」をキーワードにスタートしました。おばちゃん、おばあちゃんの知恵や経験、技、感性は、地域の宝です。この知恵や技を次世代に残していかないと、「もったいない」。築120年の古民家もほっておいたら朽ちていくだけ。活用しなくては「もったいない」。家に眠る食器や調理器具、座布団も活用しなくちゃ「もったいない」。地域の素晴らしい食材や食文化を伝えないと「もったいない」。地域の人材や資源を活用しないと「もったいない」と言いながらここまでやってきました。
 ひまわり亭の目標は、レストラン経営をする、ことではありません。農村で生きること・働くことの意味を地域の食や文化を通じて多くの人に発信すること目指しています。この思いが広がり、今では、年間5万人の方が訪れてくれています。レストランの他にも、お弁当加工や料理教室なども行なっています。お弁当は毎日300食作っています。この他にも、食育を目的に、地域の幼稚園のお弁当100食も作っています。
 スタッフは、50歳〜70歳代のお母さん達16名です。私たちは「待ってました定年60歳新入社員」という言葉を大事にしていて、生涯現役を目指しています。

◆固い決意での立ち上げ

 今では、ひまわり亭も沢山の人が訪れてくれるお店になりましたが、立ち上げのときは、本当に苦労しました。農村の普通のお母さん達でしたから、事業を立ち上げるお金なんて、もちろんありません。しかし、このときに、私は補助金に頼ることだけは止めよう、と考えました。
 女性グループは、うまくいっているときは良いけれど、うまくいかなくなった途端に空中分解してしまいます。「行政がお金をくれるからやっている」では、「やらされている」という意識になってしまいます。これでは、続いていかないと思いました。
 そこで私たちは、お母さん達から、出資を募り、銀行から借金をして、お店を始めました。逃げ道を作らず、自分たちでやっていこうと決めたのです。
 しかし、素人のお母さん集団にお金を貸してくれる程銀行は、甘くありません。そのときに、私たちに位1から経営のノウハウを教えてくれたのは、商工会議所でした。
 行政の人たちは、お願いすれば、知恵を出してくれます。地域住民と行政が良い関係の中で、事業を進めていくということが、地域づくりには重要だと思います。

◆地域が重層的に連携することで、生まれるツーリズム

 私たちは、地域の食材を使った料理や食文化を通じて、地元の情報発信やグリーンツーリズムの推進を行なってきました。
 こうした地域づくり、グリーンツーリズムが何故、必要なのか改めて考えていきたいと思います。
 今、日本中の農山漁村は、少子高齢化や過疎、産業の低迷、農業の担い手不足などに様々な問題を抱えています。これらの問題をどうすれば、解決出来るかを考えていかなくはなりません。この問題を一つずつ、あるいは一つでも解決していくことが、地域づくり、ではないでしょうか。
 地域づくりに大事なことは、地域にあるものをしっかりと知ることです。「うちの村には何も無い」と言っていても仕方がありません。
 様々な地域に行ってお話させて頂く機会を頂いているのですが、そこで、グリーンツーリズムの話をすると、「自分の地域は、農家民泊が1軒しかないから、グリーンツーリズムは出来ない」と言う方がいます。ですが、グリーンツーリズムというのは、農家民宿がいくつあれば出来る、直売所や農家レストランがないから、出来ない、という話しではありません。今ある地域の人材や資源、場所が重層的に連携していくことが重要なのです。
 行政にしても、グリーンツーリズムをやるために、ハコモノを作る必要は全くありません。農村の暮らし自体に価値があるのです。それをいかに発信して、見せていくか、ということを考えなくてはいけません。
 食材や教材も揃える必要もないですよ。教材は全て地域の中にあるものを使えばいいんです。おばあちゃん、おじいちゃんの知恵を生かしていきましょう。
 人が地域に来ることで、地域というのは、少しずつ変わっていくと実感しています。人は誰しも、人か見られるとキレイにしておきたいと思うものです。

◆20年後を見据えた地域づくりへ

 地域づくりの本質は、その活動をいかに地域の経済や移住・定住に繋げていくか、ということですよね。
 今は、団塊の世代やその上の世代が元気だけれど、5年、10年、20年経ったら、この地域はどうなるんだろう、と考えなくちゃいけない時期に来ています。だからこそ、今、地域づくりが必要なんです。
 あのおばあちゃんやおじいちゃんがいなくなったら、あの家はどうなるのだろうか、あの地域のコミュニティはどうなるんだろう。こういう本当の意味でのローカルな視点で地域のことを考えていかないと、地域づくりは出来ません。
 行政マンも、自分の地域の事を深く知らなければ、地域づくりの政策なんて出来ません。地域を知らずに、総合計画を作ってみても、絵に描いた餅になってしまいます。
 よその地域の成功事例、先行事例を取り入れても、地域が抱える問題や条件、人材は全て違うはずですから、簡単にはいきません。今の行政に求められているのは、ローカルな視点で地域を知る人材の育成だと思っています。
 地域おこし協力隊や集落支援員をじいちゃん、ばあちゃんのお使いと思っていては、いけませんよ。3年間かけて地域のプロフェッショナルになってもらう。そして定住してもらう、ということを本気で考えていかないと、せっかくの人材がもったいないです。
 日本全国で、地域の若者たちがどんどん育ってきていると実感しています。行政や私たちの世代が、次世代を支え、地域の役割をバトンタッチしていく時期になってきていると思います。皆さんで地域を盛上げていきましょう。

◆食による地域再生事業化3つの条件

 最後に、「食による地域再生事業化 3つの条件」をお話して、終わりにしたいと思います。

  1. 個人として納得のいく生き方の追求
  2. 社会の抱えている矛盾の解消に立ち向おうとする姿勢
  3. 事業生と共益生のバランスをとりコミュニティビジネスを成立させる→社会を変革するビジネス
 この3つです。ひまわり亭の出発点は、自分が、人や地域に何かお役に立てることはないだろうか、ということでした。これが、私個人の納得のいく生き方だったのです。
 そして、私がひまわり亭の中から学んだことは、事業生と共益生のバランスが取れていれば、お金を沢山稼がなくても、ビジネスは成り立つということです。
 ひまわり亭は、これからも、地域の伝統や食文化を生かした地域特産品の開発や販路開拓、地域の食文化の発信によるグリーンツーリズムの推進を行なっていきます。
 皆さんが各地域でこれから活躍されていくことに期待しています。ありがとうございました。

講義Ⅴ 「食のテキスト化と若者を引きつけている食文化とは」

金丸 弘美 食環境ジャーナリスト、食総合プロデュサー

1952年佐賀県唐津市生まれ
「食からの地域再生」「食育と味覚ワークショップ」「地域デザイン」をテーマとして、全国の地域活動のコーディネート、アドバイス事業、「食」を通じた地域づくり、地域の特産品をいかしたプロモーション、食育事業のアドバイザーとして精力的に活動。「食育」「食のワークショップ」などをテーマにした各地の新しい取り組みを、書籍、ラジオ、テレビ、雑誌、新聞、講演、学校の授業などを通して広く伝えている。特に、食のテキストづくりから行う食のワークショップが好評。

 

◆食のテキスト化 事例紹介① レンコンの街でレシピ開発(茨城県小美玉市)

 私は、農と食をテーマに、日本各地の地域プロデュースを行なっています。
 今回の講義は、2部構成になっており、1部では、私がお手伝いしている地域の事例を紹介していきます。このセクションのポイントは、徹底したテキスト化です。

◆事例紹介① レンコンの街でレシピ開発(茨城県小美玉市)
 最初は、茨城県小美玉市の紹介です。小美玉市は、レンコンの産地です。私が市に呼ばれて初めて行ったときに、小美玉市の職員に、小美玉市のレンコンは他のレンコンと何が違うのかを尋ねると、職員は「わかりません」と言います。これではいけませんよね。自分のところの作物が他とどう違うのか、それが分かっていなければ、差別化もブランド化も出来る訳がありません。
 そこで、まず私が行なったのは、市の若い職員に農家のヒアリングに行ってもらうことです。それを全てテキストにしました。そこで分かってきたことは、市内で栽培されているレンコンの種類が90種類もある、ということでした。流通には出てこないけれど作っている物も多数ありました。市の職員が実際に農家を回ることで、見えてなかったものが見えてきました。
 それだけでなく、農家さんも「わざわざ回ってきてくれるなんて、市が農業に力を入れている」と非常に喜んでくれました。
 柿農家にヒアリングすると柿の種類が20種類もあることが分かりました。これは非常に素晴らしい情報ですよね。例えば柿だけで、20種類のジェラートが出来ます。情報があることで、地域資源活用のアイデアは大きく変わってきます。
 地域にはどのようなものがあって、それは、どのような特徴があるのかを知る、ということは、単純ですが、非常に大切なことです。牛蒡農家のことを更に調べていくと、全国の牛蒡の種は、ほとんど小美玉市のものだということが分かってきました。これも牛蒡のブランド化にはもってこいの情報ですよね。更に、牛蒡の作り方から、歴史、生産地、栄養価などをしっかりと調べます。
 歴史や栄養価まで調べるなんて出来ない、と言われるかもしれませんが、各県には必ず農業試験場や果樹試験場があります。試験場や大学の栄養士の先生と組むことで、こうした情報を網羅的に調べることは可能なのです。 どういう特性があるか、分からなければ、いくらやっても六次産業化にならない。具体的に見える形にすることが大事です。
 次は、このテキストをもとにして、料理研究家 馬場香織氏の調理指導を受け、地域のお母さん達を集めて小美玉市の農産物を使った料理のワークショップを開催しました。地域のお母さん達に、レシピを紹介してもらったのです。2回行ないましたが、合計77品目ものレシピが誕生しました。レンコンのパイやレンコンのお好み焼きなど、様々な面白いレシピが出てきて、地元の人もこんな食べ方知らなかった、と驚いていました。
 ワークショップの中で、レンコンの海老団子を作りました。参加したメンバーは、普段はスーパーで買ってきたブラックタイガーを使用していました。このワークショップには、漁師さんも参加しており、霞ヶ浦にはザザエビという海老が獲れるので、その海老で作ってはどうかという提案がありました。そこで、地元の海老で作り直してみたら「とても美味しい!」。今まで気付かなかったけれど、地元と地元を掛け合わせることで、思いもよらない商品が出来ることがあります。また、レンコンは余さず使う、というお母さんの知恵と技にも驚かされました。レンコンの皮は捨てずに、きんぴらにし、レンコンを擦った時にでる汁は、煮詰めてイチゴのソースにしていまいました。イチゴの農家さんも「こんな食べ方があるのか」とびっくりです。
 次に、ワークショップを通して提案されたレシピに対して、皆で投票を行ないます。普段食べたい物はどれか、商品にして売り出したいものはどれか、に分けて投票を行ないます。投票の結果をもとに、人気のものや実現可能なものを商品化に向けて進めていきます。
 商品作りをしたら、次のステップは実際に販売してみることです。10個でもいいので、販売することが大事。販売してお客さんの反応をみて改善していくことで、しっかりとした商品になっていきます。 
 こうした取組みを進めていくと、最初は「うちの村はなにもない」と言っていた人が「うちの村は何でも有る、豊かな村だったんですね」と気付いていきました。地域の人がそういうことに気付いていくことが大事ですね。多くの地域には、そういった資源があります。それに気付き、それを誰もが閲覧できるようにテキストにすることが重要です。

◆食のテキスト化 事例紹介② かぼちゃを東京へ(岐阜県飛騨高山)

◆事例紹介② かぼちゃを東京へ(岐阜県飛騨高山)
 次は、岐阜県飛騨高山市の事例を紹介します。「飛騨高山の宿灘(すぐな)かぼちゃを東京でブランド化したい」、という話しでした。宿灘かぼちゃは、瓜の様な形をした大型の西洋カボチャです。「大きい方が珍しくて良いと思いまして」と市の職員は言いますが、東京は超高齢化社会で、そんな大きなカボチャは売れません。スーパーやデパートのカボチャは全てカットされて売っているくらいです。
 そのカボチャの美味しい食べ方を聞くと「煮物やみそ汁」という答え。私が教えている大学の生徒に、カボチャの食べ方を聞くと、カボチャスープやカボチャタルトという返答です。東京で販売するには、大きさから調理の仕方まで提案がズレています。これでは売れる筈がありません。
 これだけの情報では、差別化やブランド化は出来ません。そこで、また小美玉市と同様に市の職員に協力してもらい、徹底的にテキスト化していきました。
 ヒアリングしていくと、ビタミンCや繊維質が非常に多いということが分かりました。カボチャの食べ方では、カボチャの花料理があり、花も売れる、ということが分かりました。この情報は新たな価値ですよね、また調べたことを全てテキスト化していくことで、農家さんが自分で、カボチャのことを伝えられるようになっていきます。
 料理研究家 馬場香織氏の調理指導を受け料理教室を行ない、地元産の組み合わせ料理をいくつか作ってもらいました。ミートローフ、キッシュ、コロッケなど36品目が出てきました。この料理教室には、地域の飲食店やお菓子屋さんも参加しており、カボチャの商品づくりをやります、と手をあげてくれました。宿灘かぼちゃのプリンやアイスクリームが商品化されました。このプリンとアイスは今、飛騨高山の超人気商品になっています。それは、何故か。明確に「この地域にしかないカボチャ」のアイスクリームだから、価値があるんです。
 この2つの事例のように、地域の素材をしっかりと調べて、他のところのものとは何が違うのか、どう違うのか、ということを徹底的にテキストにしていくことが大事ですね。そして、地域のお母さん達のアイデアを生かしながら商品づくりをしていくことで、地域の特産品は出来ると思います。

◆いまどんな食文化が若者をひきつけているか 事例紹介① 山口県周防大島「瀬戸内ジャムズガーデン」

 さて、二部では「いまどんな食文化が若者をひきつけているか」、と題して話します。
 様々な地域に行くと必ず聞こえてくるのは、「都会(東京)にものを売りたい」という声です。しかし、東京にもそんな余裕はありません。スーパーの売上げは、ここ20年下がり続けています。人口が減っている訳ですから、仕方ありません。米の消費量も減少し、値段も下がっています。こうした厳しい状況の中で、普通の売り方をしていても売れません。このような実情を踏まえて、売り方・見せ方を工夫している事例をいくつか紹介致します。

◆事例紹介① 山口県周防大島「瀬戸内ジャムズガーデン」
 山口県周防大島にあるジャム屋さんの事例を紹介します。私の持論は、ジャムはすでに日本中に溢れているので、新しく加工品として作っても売れない、ということでした。しかし、「瀬戸内ジャムズガーデン」は見事にこの考えを裏切ってくれました。
 瀬戸内ジャムズガーデンは、地域の農家と連携し、旬の果実や野菜を使ったジャムを約120種類作っていおり、ジャム工房の隣には、カフェが併設しています。カフェでは、ジャムをふんだんに使った料理やスイーツ、飲み物を楽しむことが出来ます。
 同店は、島の中心地からは離れた海のそばにあります。ここを目的地にしなければ、訪れないような場所ですが、ジャムを求めて島外、県外からたくさんの人が訪れています。
 ジャムズガーデン代表の松嶋匡史さんは、フランスのコンフィチュールに衝撃を受け、日本でジャム屋をやりたい、と奥さんの実家周防大島にIターンしてきました。
 同店のジャムが人気の理由は、味が良いことはもちろんですが、食べる場と食べ方の提案が秀逸だということです。
 金時芋ジャムなど見たことがないジャムも多数あります。この金時芋ジャムは温かくして食べるのが美味しいということで、カフェで焼きジャムとして提供しています。これはパンにジャムをのせてジャムごと焼いた商品ですが、これが抜群に美味しい。この他にも、金時豆のワイン煮やジャムのソーダといった、ここでしか食べられない様な商品が多数あります。新しい食べ方の提案ですよね。
 地域との連携も進めており、地元のお菓子屋さんや和菓子屋さんとコラボした商品なども作っています。地域の資源を見事にPRしているお店ですね。

◆いまどんな食文化が若者をひきつけているか 事例紹介 漁業界の革命「道の駅むなかた」

◆事例紹介 漁業界の革命「道の駅むなかた」
 続いては、漁師が直接値付けをしている福岡県宗像市の「道の駅むなかた」です。ここは、はっきり言って、漁業の革命だと思います。
 玄界灘のそばの直売所で、その場所の利を生かして、水揚げされてから海産物が4時間で届きます。売上げは年間17億4千万円。そのうち魚類の売上げは6億900万円で漁師の数は123人です。
 この直売は、安売りをしません。魚の価値をしっかり売る、ということに力を入れており、食べ方の提案にも工夫がされています。商品はすべて複数のレシピ付きです。そして、魚の効能なども掲示してあります。「この症状には、この魚!」ということが書かれていて、非常に面白い。 
 また、野菜との食べ合わせについても提案がされています。この魚はこの野菜を食べると栄養バランスの良い食事になる、ということが掲示されています。このことによって、野菜の売上げにも効果が波及しています。同直売所では、1000万円以上売る生産者が、漁師と農家合わせて40名以上誕生しています。後継者が出来たという事例も出てきています。
 道の駅むなかたは、魚は一匹まるごと売りで、刺身にはなっていません。1尾100円で卸してくれるコーナーがあるのですが、このコーナーだけで、年間700万円の売上げを出しており、雇用が生まれているのです。地域に雇用を生み出し、生産者に後継者を作り出す。まさに地域おこしですよね。
 この直売所がここまで人気になっている秘密のひとつは、伊藤さんという女性スタッフの存在だと私は思っています。山崎宏幸館長から、「漁師の漁船に乗って、漁や魚のことを勉強してこい。そして学んだことは全て消費者に伝えろ。これはスーパーに決して出来ないことだから」と言われたそうです。伊藤さんは、漁船に乗っていつ、何が獲れるのか、漁や魚のことを勉強しました。しかし、漁師に「女に魚が売れるのか」と言われたそうです。それが悔しく彼女は、一生懸命勉強して、誰よりも魚のことに詳しくなったのです。それが、冒頭で話した栄養価や食べの掲示に繋がっているんです。
 魚に詳しい彼女がレシピと一緒に提案して売っているから、飛ぶ様に売れていくんです。つまり、知識というのは、足元の戦略になります。皆さんも地域資源のことを勉強して、売り方、食べ方、見せ方を工夫してみてください。

講義Ⅵ 「Let's try 田舎の仕事おこし」  

松村 拓也 株式会社なのに社員、元IID世田谷ものづくり学校校長

1957年東京都墨田区生まれ
東京大学卒業後、建設会社に入社し、代表取締役就任3年目の1999年に同社倒産。2ヵ月後に新会社を設立。2005年建築関連から離れ、「IID世田谷ものづくり学校(旧池尻中学校)校長」に就任。2006年「株式会社なのに」設立、世田谷区産業振興公社内に「せたがやかやっく」創設。2007年「NPO法人カプラー」設立。2010年「起業マインドサイト」開始し、「せたがやビジネスリーグ」を創設する。 

第一部 田舎の仕事おこし勉強会

◆ビジネスと自分との関係

 私は、今回のセミナーで講演された先生たちとは、やっていることも畑も違います。世田谷区の廃校をお借りして、「IID世田谷ものづくり学校」ということをやっていました。これは、起業支援事業です。
 様々な人の支援をしている中で、分かってきたことがあります。ビジネスというのは、人に喜ばれることをやるということが大前提です。そうしなければ、人に商品やサービスは売れません。ただし、それだけでは、ビジネスを続けていくことは出来ないということです。自分自身が納得出来ないとやっていても面白くありません。自分が納得出来ていれば、苦しい局面も乗り越えられるでしょうし、人に説明することも出来ます。ということで、私は、「ビジネスと自分との関係」についてお話したいと思います。
 みなさん「ビジネス」の意味を辞書で調べたことはありますか?私はwikipediaに書いてあるビジネスの説明が大好きです。
 そこには「何か目的を達成するために行動することがビジネス」と書かれています。つまりほとんどのことがビジネスなのです。「目的を達成するために行動すること」ですから、行政や家事、NPOなどもビジネスですよね。お金を儲けることだけがビジネスではないということです。
 お金は、ビジネスの目的ではなくビジネスをする材料に過ぎません。お金は必要ですが、お金があれば全てのビジネスが解決する訳ではありません。まずこのことを覚えておいて下さい。本講義の中で私は何度もビジネスという言葉を使うと思いますが、それは全てのビジネスを指していると思って下さい。

◆実現について

 まず「夢と現実」の話をしたいと思います。ここで、たとえ話です。
 サッカー選手が2人いました。A選手は、試合でシュートをしてゴールを決めました。B選手は、試合中に客席の美女に見とれて、突っ立っているところに、ボールが飛んできて、B選手のお尻に当たってゴールに入ってしまいました。
 どちらも結果は同じゴールです。A選手は、ゴールを決めようと思って決めました。これは実現です。じゃあ、B選手のゴールはなんでしょうか。これは偶然です。
 私が言いたいのは、B選手のゴールは、実現ではない、ということです。最初にも言いましたが、ビジネスというのは、「目的を達成するために行動すること」でしたよね。結果が同じであったとしても、目標を立てて、達成しなければ、それは実現ではありません。
 この話しを踏まえて、一つ質問です。「夢」と「現実」は、どちらが先でしょうか。質問が分かりにくいかもしれませんね。質問を変えます。例えば、ここに1000万円のマイクがあるとします。このマイクをあげますので、AさんとBさんにジャンケンをしてもらいます。そうするとどちらか一方が勝ち、一方が負けますよね。それでは、このマイクは誰の物、でしょうか。
 私は、勝った方にあげる、と言っていません。つまり、ルールや目標を決めずに行動をすると、それは夢が叶ったことにはならない、ということです。先に「こうなりたい」と宣言してから行動しないと、物事は実現したことになりません。
 これを自分自身や周りに宣言していかないと、いつまでたってもビジネスを出来る様になりません。「先に決めて」やる。これが、ビジネスのスタートです。

◆目標を実現するための5W1H

 それでは、続いて目標を実現するためにやらなければいけないことを話していきます。
 「目標を実現するために何をして良いかわからない」。こういう問題を抱えている人は沢山います。あるいは「何をすべきかは分かっている。しかし、それで良いのかが分からない」、という人もいるかもしれません。
 こうした問の答えを探すときは、「何故だろう」、「何だろう」、「どうやってやるんだろう」、「いつやるんだろう」、「誰がやるんだろう」、「何処でやるんだろう」という疑問を解決していくことが大切です。5W1Hを埋めていくことで、何をすれば良いのか、またすべきことが良いのか、ということが分かってきます。

◆目的と理由の違い

 5W1Hを埋めるという作業の他に、もう一点認識しなければならない、大切な事なことがあります。
 それは、目的と理由の違いです。皆さんはこの違いを説明できますか?「目的」というのは、未来のことです。必ず未来のことですよね。それでは、「理由」は、というと過去のことです。人は未来の目的や過去の理由によって動くのです。この違いを分かっていないと、人に物事を伝えるというのは実は難しい。
 村が高齢化しているから、地域おこしをやるというのは、理由です。地域に人を増やしたいというのは、目的です。これを一緒くたにして、「地域を活性化する」という言葉で説明している気になってはいけません。これでは、物事は動いていきません。つまり、過去の原因から未来の目的があることを知り、その上で、その目的を実現するため、5W1Hを具体化していくということが大事です。

◆伝わるように伝える難しさ

 次は、目的と方法の関係について考えていきたいと思います。Aという目標を達成するために、Bをするというのは、whyとhowの関係ですよね。「これをやれば、こうなる」という仮説を立てて、人は行動しています。
 しかし、そのことを検証して、本当にBをやれば、Aになるのかを考える必要があります。
 例えば、村を盛上げるために、村のおばあちゃんと村外の人が一緒にごはんを食べる」ということを考えたとしましょう。しかし、本当におばあちゃんと村外の人がご飯を食べることで、地域は活性化するのでしょうか。これってよく分かりませんよね。
 言われたおばあちゃんも多分よくわかりませんし、言っている本人もあまり分かっていないことが多い。ここで、大事なのはおばあちゃんに分かる様に言うことです。批判されても良いので、分かる様にいいましょう。例えば、「おばあちゃんと村外の人が一緒にご飯を食べてワイワイ騒ぎます」と説明したら、「私は、騒ぎたくない」という意見が出てくるかもしれません。意見が出ないというのは、ほとんどの場合よく分からない、ということと同じです。「分かりました」と言われるくらいだったら、「分かりません」と言われる方がマシです。そこで、何が分からないかを議論し合うことで、本当にBをすれば、Aになるのかが見えてきます。
 人に、分かる様に伝えられないうちは、目的は実現出来ません。もう少し頭を使って考える必要があるということですね。

◆信じるって何?

 人に分かるように伝える、というのは、非常に難しいことです。そのことを実感してもらうために、一つ質問をします。
 「信じる」って何ですか?
 「信じる」を辞書で調べたことがある人はいますか。信じるということを調べたことも教わったこともないのに、何故みんな「信じる」ことを知っているのでしょうか。
 「信じる」の意味を私は、ある絵本で知りました。「ちいさい島」という絵本ですが、その中で、猫が魚に「信じるってどういうこと?」と聞くシーンが出てきます。それに対する魚の言葉は「僕の言うことを本当だと思うことだね」と返します。この説明に私は、ハッとしました。
 私たちは、知っているけれど、説明出来ない、ということを沢山抱えています。「悲しい」とか、「熱い」というのも、説明するのは難しい。例え話しをするしかありません。ここで大切なのは、「知っている」と「説明できる」は違う、ということを認識することです。
 今の時代、「地域おこし」と言えば、皆分かるだろう、と考えがちですが、そうはいきません。
 私たちのやるべきことは、この自分のビジネスをいかに説明するか、というところです。目的が「地域おこしをするために」、になっていては、人には絶対に伝わっていません。目的と方法を説明できるようにしましょう。
 この目的と方法を人に伝えたときに、「なるほど!」となったとなったときに、夢が実現するかもしれません。実際に、うまくいっているビジネスをみてみると全部、目的と方法が一致しています。
 みなさんの事業も目的や方法が、現状であると思いますが、それでうまくいかなければ、検証することが大切です。目的が違ったのか、方法が違ったのか、どこがダメだったのかを考えることが重要です。そうしなければ、次には進めません。トライ&エラーの繰り返しですが、ビジネスを成功させるためには、これしかないと思います。
 自分のビジネスを伝わる様に分解して、考えてみて下さい。

第二部 田舎の仕事おこしコンテストコンテスト

 「Let's try 田舎の仕事おこしコンテスト」に、計19作品がエントリーしました。部門別では、アイデア部門(まだ取り組んでいない事業)が計10作品、事業部門(実際に取り組んでいる事業)が計9作品となりました。
 全作品を対象に、3分間スピーチによる白熱のプレゼンテーションが行われました。

 プレゼンテーションが終わり、参加者全員による投票が行われました。
 その結果、期待のアイデア大賞は「シェアカフェ なごみの部屋」、期待のビジネス大賞は「酔っぱらいの郷 菊地水源」、二作品が選ばれました。
 また、審査員特別賞として、「里山型フリースクール」、「写真で地域の魅力を再発見計画」、「みんなの作物守り隊」、三作品が選ばれました。
 今回のコンテスト・エントリーを通じて、「新しいビジネスをデビューさせること」、「社会の側から見たビジネスの価値を競うこと」、「実際にやっている人もやっていない人も誰もがチャレンジできる場を創りだすこと」を、皆で学び、共感しあえたことは、とても意義あることだと確信します。参加者の皆様、ほんとうにご苦労様でした。改めて、参加者全員に対して、盛大な拍手とエールを贈りたいと思います。

調理講習会

▲千葉県南房総市和田より、自然の宿くすの木(旧上三原小学校)調理班の方々をお招きし、千葉房総に伝わる郷土料理、巻きずしの講習会が行われました。地元のきらり水源村加工部(熊本県菊池市)やセミナー講師 本田節さんの参加を含め、とても賑やかな講習会となりました。

交流会

自然の宿くすの木調理班(千葉県南房総市)&きらり水源村加工部(熊本県菊池市)とのコラボによる計20品目の手づくり料理が提供されました。
◆自然の宿くすの木調理班8品目(①田舎寿司、②鯨かつ又は竜田揚げ、③からなます、④鯵のたたき大葉包み、⑤赤まぜご飯、⑥しのべ筍の味噌炒め、⑦筍キムチ、⑧ふきのとう味噌)
◆きらり水源村加工部12品目(①おにぎり白、②黒米巻き寿司、③椎茸南蛮漬け肉じゃが水田ゴボウの甘辛煮、④きゅうりの酢の物、⑤煮しめ、⑥手作りコンニャクの刺身、⑦なすの田楽、⑧野菜サラダ(えごまドレッシング)、⑨そうめん汁、⑩栗ぜんざい、⑪いちごゼリー、⑫お漬物(きゅうりの味噌漬け・えごまの葉キムチ))

座談会①

▲小林和彦(まちむら交流きこう客員研究員/沖縄県国頭村地域おこし協力隊)の司会のもと、小森耕太氏(山村塾事務局長/福岡県八女市)、望月克哉氏(なみの高原やすらぎ交流館館長/熊本県阿蘇市)、江藤理一郎氏(九州ツーリズム大学事務局長/熊本県小国町)の三人のゲストをお招きし、「九州地域づくり若手リーダーの集い」と題し、地域づくりの極意についての座談会が行われました。

◇司会 小林和彦 沖縄県国頭村地域おこし協力隊隊員/まちむら交流きこう客員研究員

1974年埼玉県幸手市生まれ
国学院大学卒業後、1996年にNPO法人NICE事務局長に就任。2004年~2010年の間、「菊池ふるさと水源交流館(旧菊池東中学校)」を活動拠点とする「NPO法人きらり水源村」の事務局長に就任。2010年より㈱JTBコミュニケーションズ九州より八女市へ出向し、「茶のくに研究所」主任研究員に就任。2012年より全国廃校活用セミナーの開催に伴い、まちむら交流きこう客員研究員に就任。2013年より、沖縄県国頭村の地域おこし協力隊のスタッフとなる。

◇ゲスト 小森耕太 NPO法人山村塾事務局長

1975年福岡県福岡市生まれ
九州芸術工科大学芸術工学部環境設計学科卒業。大学時代に山村塾の活動と出会い、2000年から山村塾事務局スタッフとして八女市黒木町に移住。以後、地域の農林家と連携し、里山保全活動、都市農山村交流活動を企画運営してきた。現在は、7月14日の豪雨災害を受け、笠原地区の復興支援に力を注いでいる。NPO法人日本環境保全ボランティアネットワーク(JCVN)理事、NPO法人森づくりフォーラム理事、NPO法人九州森林ネットワーク理事、ふくおか森づくりネットワーク事務局長、矢部川をつなぐ会事務局長を務める。

◇ゲスト 望月克哉 なみの高原やすらぎ交流館館長

1976年静岡県静岡市生まれ
東京農業大学大学院卒業後、2002年から「阿蘇市なみの高原やすらぎ交流館(旧小池野小学校)」の館長に就任し、現在に至る。熊本県ツーリズムコンソーシアム委員、阿蘇エコツーリズム協会理事等を務める。

◇ゲスト 江藤理一郎 一般財団法人学びやの里事務局長

1979年熊本県小国町生まれ
明治大学経営学部卒業後、熊本県小国町にUターン。2008年より財団法人学びやの里に勤務し、2011年から同財団事務局長に就任し、現在に至る。火の国未来づくりネットワーク役員、熊本ツーリズムコンソーシアム役員、阿蘇エコツーリズム協会理事、(有)おぐにプロジェクト取締役等を務める。

座談会②

▲二日目の夜、米蔵を移築改装した蔵カフェにて、各参加者の自己紹介を兼ねて地域でどのような活動を行っているか、その様子等をお聞きし、参加者全員で意見交換を行いました。

アドベンチャー体験(自主参加)

▲三日目の午前、きらり水源村の新たな体験メニュー、井手(いで/用水路)をカヌーで下る「イデベンチャー」を皆で体験しました。

お問い合わせ先

(一財)都市農山漁村交流活性化機構
(まちむら交流きこう)
まちむらセミナー事務局
(seminar@kouryu.or.jp)

〒101-0042 東京都千代田区神田東松下町45 神田金子ビル5階

TEL
03-4335-1985
FAX
03-5256-5211

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