本書は、強い農業づくり交付金「経営構造対策」を実施する地区において、成果目標を確実に達成するための事業管理手法を解説するマニュアルです。経営構造対策を念頭に解説していますが、考え方は他の様々な事業にも共通しており、応用できます。
経営構造対策は、事業の効率的な執行と透明性を図る等の観点から事業評価を実施しています。具体的には、[1]認定農業者の育成、[2]担い手への農地の利用集積、等について、計画段階で設定した成果目標(数値目標)の達成状況を、原則として5年間、毎年度点検しています。このため、本事業を実施する地区は、成果目標を確実に達成することが重要です。
本書で解説する手法は、PDCAサイクルとロジックモデルの考え方に基づいています。PDCAサイクルとは、事業計画の策定(Plan)、事業の実施(Do)、事業評価(Check)、改善策の検討と実施(Action)の一連の手順を繰り返し行うことで、より高い目的や目標を達成していくシステムのことです。ロジックモデルとは、実施する事業の目的と内容、事業がもたらす効果、最終的に達成すべき数値目標等の因果関係をフロー図にまとめたもので、本書では「事業効果フロー図」と呼んでいます。
本書で解説する手法は、3点セット(事業効果フロー図、チェックリスト、プロセス評価票)を活用して、合理的な事業計画の立案、地域の合意形成、事業評価等を通じて、事業目標の確実な達成を支援します。また、柔軟性が高く地域の特性を反映できる特徴をもつので、地域の自主性や裁量性を十分に発揮することが可能です。
本書は、平成16年に発行した「経営構造対策事業のためのマネジメント手法マニュアル」を改訂したものです。おもな改定内容は、[1]強い農業づくり交付金の仕組みを反映、[2]事後的な事業効果フロー図の作成について補足、[3]事例を追加、等となっています。





